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No108 の記事


■108 / )  Re[1]: J.S.BACH / カンタータ
□投稿者/ 西宮@津田 -(2004/02/12(Thu) 00:02:58) [ID:6KSfjQrz]
    No106に返信(kaoru -Iさんの記事)
    >   ≪カンタータの案内≫
    >
    >  第1番  「輝く曙の明星のいと美しきかな」
    >  第4番  「キリストは死の縄目につながれたり」
    >  第5番  「われらはいずこに逃れいくべき?」
    >  第26番 「ああいかにはかなき、ああいかにむなしき」
    >  第51番 「もろびとよ、歓呼して神を迎えよ」
    >  第80番 「装いせよ、おおわが魂よ」
    >  第106番「神の時こそ、いと佳き時」
    >  第140番「目覚めよ、と我れらに呼ばわる物見らの声」
    >  第147番「心と口と行いと生きざまは」 
    >  第180番「装いせよ、おお、わが魂よ」
    >  第196番「主よわれらを御心に留めたまえり」 
    --------------------------------
    > ≪カンタータ第147番「心と口と行いと生きざまは」について≫
    >
    > この曲は10曲からなっていて全体が2部に分けられ各部の最後の曲6.10曲目のコラールがかの有名な「主よ、人の望みの喜びよ」です。各部にアリア、レチタティーボ、コラールがありそこに含まれる旋律は情緒豊かです。
    > コラールの内容はイエスはいかに私の心の慰めであり、力であり、太陽、宝である。どれほどわたしを元気付けてくれたか…だからこそ,私はイエスを離さない…と言う内容で、情感豊かにしっとりと歌い上げている。
    > バッハ演奏にかけて金字塔を打ちたてた、カール・リヒターの演奏と鈴木雅明さんの2つのCDしか聴いていませんが、古今のトップの演奏を聴いてみましょう。
    >
    > ★カール・リヒター指揮ミュンヘンバッハ合唱団、アンスバッハ・バッハ週間管弦楽団
    >
    >  ARCHIV453 094−2 1961年 
    >  ウルズラ・ブッケル(S)、ヘルタ・テッパー(A)、ヨ−ン・ファン・ケステレン(T)
    >  ヨ−ン・ファン・ケス(T)、キートン・エンゲン(B)
    >
    > リヒターのカンタータは約20年かけて70曲ほど録音しています。またこの第147番は名演だと言われていますが、私ははっきり言ってあまり好みではないです。(第140番は素晴らしいのですが)他に名演が多くあることを思うと、少し物足りなく感じます。
    > その一つは、それぞれのパートのソリストがイマイチかなという感じです。
    > ソプラノ、アルトのビブラートのかかった声が崇高さ、清澄さから遠のき、オケの切れがよく、統率された音とマッチせず、品を落としている感があります。
    > 第一曲目の冒頭のソプラノ軍団は少し薄っぺらく軽薄に聞こえます。
    > テノール、バスがペーター・シュライアー、ディートリヒ・フィッシャー・ディスカウでないというのも物足りなく思います。

    この頃は、カンタータ演奏の黎明期で、この時代の演奏に相応しい古楽専門の声楽家が、まだ少なかったと思います。
    P.シュライヤーやD.F.ディスカウ(ドイツ・リートの名歌手)の声がリヒターの演奏には、最も相応しかったと思います。
    古楽器でカンタータ全集をリリースしたアーノンクールの時代になって、初めてオラトリオやカンタータを専門に
    歌うことが出来る歌手たちを集め、合唱のソプラノ/アルト・パートにも、少年合唱団を起用し、
    古楽器(ピリオド楽器)演奏の特徴である「ノン・ビブラート奏法」と同じように、ビブラートをかけないで
    歌うことで、合唱に透明感を与えています。
    また、アルト・ソロのパートには、カウンター・テナーを起用し、少年合唱団からボーイ・アルトとボーイ・ソプラノに
    ソロをさせるなど、バロック時代の教会で演奏していたであろう姿に拘っています。
    その意味で、アーノンクールの演奏するカンタータは、BCJの演奏に多大な影響を与えているはずです。

    > 全体的にオブリガートなどに3連音符が顕著に現れてきますが、リズミカルに躍動感を出しているところはリヒターらしいです。
    > 清冽で切れ味の良い厳しい演奏がリヒターの持ち味ではないでしょうか。
    > リヒターが成し得た業績があってこそ、今の古楽器演奏に繋がっているので、やはりリヒターの演奏も聴くべきでしょう。

    リヒターの演奏は、自分に厳しく真摯な態度でバッハに奉仕する姿を垣間見ることが出来ます。Kaoru-I さんが言われるように
    彼の業績なくして、今日のバッハの演奏、バロック音楽の演奏の発展はなかったと思います。

    > ★★鈴木雅明指揮バッハ・コレギウム・ジャパン
    >
    >  BIS CD1031  1999年録音。
    >  野々下由香里(S)、ロビン・ブレイズ(CT)、ゲルト・デュルク(T)、
    >  ぺター・コーイ(B)
    >  http://www.hmv.co.jp/Product/Detail.asp?sku=611067
    >
    > 第147番はアーノンクールの演奏は聴いていませんので,ピリオド楽器による演奏は鈴木さんしか知りません。
    > この演奏の聴きどころの一つとしてトランペットの演奏を挙げます。
    > 第1、9曲のオブリガートで登場し、また6,10曲にはコラールの旋律に重なって奏しています。
    > 1、9曲はバロック・トランペットで演奏されていますが6,10曲のコラールではバロック・トランペットでは演奏できない音があり(自然倍音からはみ出す)スライドトランペットを使用している。
    > トランペット奏者の島田俊雄さんは、楽器の制作から手がけている人で自作,自演をしています。
    > スライドトランペットは、トロンボーンと違って本体自体がスライドするので大変難しいものだそうです。難しい技術を要するにも係わらず事も無げに演奏していますが、恐らくバッハが意図した楽器で演奏をしているのは、BCJだけなのではないかと思われます。

    アーノンクールの演奏でも、トランペットは2種類使われていて、倍音中心で演奏できる曲には、普通のバロックトランペット
    オブリガート・ソロの場面で、スライド・トランペットが使用されています。
    BCJの島田さんも、アーノンクールのカンタータからの影響を受けられているのでしょう。

    > 合唱と重なって演奏される音はまるで合唱団の一人のようです。つまりあたかも声のように聞えるからです。その音色は膨らみがあり,温かさに富み、表現豊かです。島田さんは日本においてバロック・トランペット奏者の第一人者です。
    >
    管楽器のレベルは、世界から見れば相当遅れている・・・と言われる日本の中で、島田さんのバロック・トランペットは、世界に通用する素晴らしいものです。

    > ソプラノ、アルト、テノール、バスのソリスト4人はBCJの演奏の中では
    > 最も好きな組みあわせです。名実ともに実力派。それぞれのパートのソロ演奏があるこのカンタータで、浸透力のある素晴らしい歌声を聴かせてくれています。
    > またコンサートマスターに寺神戸亮さんを置いているのも、最強です。
    > 寺神戸さんのヴァイオリンが入ると本当に温かみが出てくるんですよね。
    > BCJの演奏は細部に渡り一致したバッハ音楽の解釈がその演奏に透明感と、瑞々しいまでの美しさと優しさと温かさを出しています。それだけでなく一切の妥協をしない音へのこだわりも感じます。神戸松蔭チャぺルの音の響きと溶け合ってとても美しい、心洗われる作品となっています。
    > リヒターの演奏が名盤なら、鈴木雅明/BCJ盤は,決定盤だと言えます。
    > 文句なしの完璧な演奏です。

    言われるとおり、今後これを上回る演奏は、なかなか出てこないだろうと思える素晴らしい演奏です。
    その演奏を素晴らしくしている原動力は、指揮者鈴木雅明さんの弟で、バロック・チェロの名手
    鈴木秀美さんの存在を忘れてはなりません。通奏低音の「コア(核)」として、BCJの躍動感のあるリズムを
    支配する秀美さんは、欠くことの出来ない存在なのです。
    その意味で、アーノンクールもバロック・チェロの名手で、彼のヴィーン・コンツェントゥス・ムジクスの演奏も
    特選盤に値するものです。

    > この147番が入っているCDは以下の賞を受賞しています。(カップリングで第21番)
    >    ●2000年レコード・アカデミー賞(声楽部門)、
    > ● 日本ミュージックペンクラブ賞(最優秀アルバム邦人アーティスト)を受賞
    >
    > 追伸…カンタータの後はバッハの最高傑作と言われる「マタイ受難曲」「ヨハネ受難曲」を是非とも聴きましょう。マタイを聴かずしてバッハを語れません。それぞれ3時間、
    > 2時間という大作なので、どう紹介していいやら…・・またそのうちに。

    それにしても、Kaoru-I さんのバッハに対する拘りは、半端じゃありませんね。
    センチュリー交響楽団の大中さんも、彼女の書き込み内容に、太鼓判を押しています。

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